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『恋愛依存症の女』や『階段の先には踊り場がある』の木村聡志が、脚本・監督を担当。第36回の東京国際映画祭に出品され、アジアの未来部門としてプレミア上映された。サッカーワールドカップの裏で、男女5人の恋愛群像劇が繰り広げられる。主演を務めたのは、モデルとして活躍し『なのに、千輝くんが甘すぎる。』に出演した莉子。出演陣は他に、映画版『スマホを落としただけなのに』に出演した筧美和子や『ラーゲリより愛を込めて』に出演した中島歩ら。

■見どころ
①登場人物たちは全員、一癖あるダメ人間。なのに全員が魅力的。一瞬で木村監督のファンになった！
②本当に"そういう人"なんじゃないかと思えるほど、出演陣の演技が自然。
③会話劇としても満点！小ネタが全部面白くて、思わず笑ってしまう。恋愛映画が苦手な人にもオススメ！

女性救済のシェアハウスを舞台に、彼女たちが持つ信念や葛藤、連帯の姿を描いた青春群像劇。監督は国内外の映画祭で絶賛された『飢えたライオン』(2017)の主演女優でもある松林麗。松林にとっては本作が初の長編映画監督作品となる。主演は映画「相棒-劇場版IV-」でヒロインに抜擢された経験もある山口まゆ。ハリウッドの女優たちによる#MeToo運動から社会問題化してきた性暴力被害を映画としてまとめた。

■見どころ
①DV、性暴力、ハラスメントに悩まされる女性たちが声をあげようとする姿は思わず応援したくなる。
②監督も脚本も女性が担当。鋭い問いかけが胸を震わせる女性たちによる意欲作！
③沈黙を破ることへの葛藤、トラウマ……。難しいことだからこそ映画を通して考えてみたくなる。

先輩とアキの恋愛模様を描いた劇場版作品。木村聡志が監督・脚本を務め、これまで木村が自作で登場させてきた人物を集結させた一作だ。「違う惑星の変な恋人」から1年後の世界が舞台となり、先輩役は「階段の先には踊り場がある」に続いて平井亜門、アキ役は「猿楽町で会いましょう」に登場した石川瑠華が抜擢された。他にも「階段の先には踊り場がある」の多部ちゃんや「違う惑星の変な恋人」のベンジーも登場し、平凡な会話劇を繰り広げている。

■見どころ
①ほぼ屁理屈による会話劇に引き込まれ、何気ない風景ながらその平凡さが楽しめる
②「違う惑星の変な恋人」と同じ世界線で展開している物語ながら、また違った雰囲気が魅力
③主題歌のみらん「恋をして」が作品のゆるい世界観にマッチし、ポップなメロディーが耳に残る

『浜辺のゲーム』で長編デビューを果たした新鋭・夏都愛未監督が描く、3人の異母姉妹が織りなす物語を描いた人間ドラマ。本作は監督が大江健三郎や中上健次の文学に影響を受けながら製作された。主人公にはNHK大河ドラマ『どうする家康』で注目を浴びた松井玲奈を起用。他にも岡崎紗絵や倉島颯良といったフレッシュな若手が集結している。第18回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門にも出品され、絶賛された実力作だ。

■見どころ
①異母姉妹の3人が引き寄せ合うように出会い、連帯していく物語に愛おしさを感じる。
②さまざまな境遇の女性たちが人と人として繋がる瞬間に思わず涙すること間違いなし。
③多くのシーンのロケ地となった佐賀の緑豊かで神秘的な情景に心が癒される。

渡辺雄司

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