終戦後に1人樺太に取り残され、当時のソ連領、現在はカザフスタンにある、スターリンの政治犯強制収容所に送られた阿彦哲郎を描いた戦争ノンフィクション映画。主演を務めるのはキックボクシング KNOCKOUT RED フェザー級王者の⼩笠原瑛作で、その鍛え抜かれた身体で収容所の過酷な労働に耐える阿彦を体現した。日本とカザフスタンの合作であり、制作費 300 万ドル、製作期間3年、3,000⼈のスタッフを費やした歴史⼤作。

■見どころ
①広大な草原や戦争時の街並みのセットなど、ロケーションにとても見応えがある。
②こんな惨状が本当に史実なのかということが、改めて戦争の罪深さを感じさせる。
③カザフスタンが描く日本人という視点もとても面白く、興味深いと感じるシーンが多い。

終戦直後、14歳で家族を探しに樺太へ行った際にソ連当局にいわれのない罪で戦争捕虜として捉えられてしまう少年の半生を描いた伝記映画。現在はカザフスタンである旧ソ連領が舞台となっており、バルハシ湖及びイリ河など水辺の美しい風景が広がっている。「アイカ」でカンヌ国際映画祭主演女優賞を受賞したカザフスタンの名女優サマル・イスリャモヴァが出演、監督は「ウイグルからきた少年」「春、一番最初に降る雨」などで知られる佐野伸寿。

■見どころ
①こんな日本人がいたのかということにも驚きつつ、国境を越えた交流に感謝したくなる。
②流された先での生活がそこまで悪くないように描かれているのが何とも印象的だった。
③おじいさんと一緒に沼地を進むシーンが印象的で、長回しのカットに見とれてしまう。

小笠原瑛作

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