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兄を探すタカの目の前には、”MAD CATS”と呼ばれる謎の武装集団が現れたーー。そんな一風変わったこの作品を手がけたのは津野励木監督。監督の作品は海外から熱視線が注がれ、次回作を熱望されているほど注目されている。クラウドファンディングを利用したこの作品は動物愛護をテーマにしており、一部の収益を愛護団体に寄付している。また謎の少女役を演じた絢寧は、国内で800人ものオーディションから選ばれた新人女優。

■見どころ
①登場人物がとにかく個性が強い！気付かない間に不思議な世界観に吸い込まれてしまう。
②謎だらけのMAD CATSのメンバー。彼らの秘密に迫った描写には注目。
③マシンガンや斧、ヌンチャクなど様々な武器を使う少女。ドキドキするシーンの連続で、心臓がもたない。

「逆光」から2年、渡辺あやと須藤蓮が再度タッグを組んだ2作目であり、須藤蓮は監督兼出演者として携わっている。2人は2018年に放送されたテレビドラマ「ワンダーウォール」で出会った。またこの作品は、構想から約5年の歳月をかけて作られた。須藤は「自分の全てをこの作品に叩き込んだ」と話すほどの力作と豪語する。この作品では生と死、都会と海、始まりと終わりなど、さまざまな対比が描かれている。

■見どころ
①まだまだ無名の役者たちの演技が輝いている。ちょっとした仕草にも注目してほしい。
②情景や雰囲気の美しさ、音楽のセンスが抜群。知らない間に世界観にのめり込んでしまう。
③登場人物たちの心情の揺れ動きが絶妙。誰がみてもかなり共感できるものだった。

映画『人』の山口龍大朗監督と主演の吉村界人が再タッグを組んだ短編映画。山口監督の地元である熊本の雄大な自然を背景に、阿蘇地方の文化として根付く野焼きを軸にしながら、悩みを抱えた主人公が新しい一歩を踏み出す姿を描いたヒューマンドラマ。映画『ミッドナイトスワン』などで活躍した吉村が主人公の葉太に扮し、葉太が熊本で再会するヒロインの國武絵未を熊本出身の福田沙紀が演じた。同じく熊本出身の芸人・井手らっきょも出演。

■見どころ
①主人公の色彩感覚のハンデや、熊本の四季など、「シキ」という言葉の共通点が面白かった。
②熊本県に根付く自然や文化を時間いっぱい堪能できるから、旅行した気分になれる。
③モノクロとカラーの映像の使い分けが秀逸で、主人公の視点を感じられて新鮮だった。

寺本慎太朗

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