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宮嶋風が手掛けた商業映画の初監督作品。「島ぜんぶでおーきな祭　沖縄国際映画祭」で開催される若手映像作家の発掘・支援プロジェクト「クリエイターズ・ファクトリー」の歴代受賞者が参加したワークショップで選出された。高校生のときに母親を亡くした監督自身の体験をもとにした半自伝的内容ちなっており、「ちひろさん」で主演した長澤樹が愛、「少女は卒業しない」で注目された窪塚愛流が宗介を演じる。

■見どころ
①雪景色や森林、湖など、北海道の風景が映画の雰囲気や感情を引き立ててくれる。
②孤独に苛まれ傷つきながらも、心の交流を図ろうとする少年と少女の姿が印象的。
③年齢や生い立ちが全く異なる役柄に完璧になりきった長澤樹と窪塚愛流の演技が見事。

数々の著名な監督の元で右腕として活躍してきた工藤将亮監督が手がける長編3作品目。日本映画としては10年ぶりにカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭に出品され、世界各国の観客たちから8分間にわたるスタンディングオベーションを受けた。この作品では貧困や非正規労働、若年層の出産など、沖縄県における社会問題に着目しているが、全国どこでも起こりうる問題だ。さらに全編沖縄県で撮影されたことでも話題になった。

■見どころ
①現代における社会問題、その中に生きる人のリアルな日常。それらの問題を自分ごととして考えたくなる。
②主人公のアオイ役の花瀬琴音の存在感が素晴らしい。演技にはかなり魅せられる。
③闇が深い問題の中でも、沖縄の綺麗な風景や沖縄の人々の温かさを感じることができる。

キタガワユウキ

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