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『スージー・ウォンの世界』の無料動画配信・サブスク情報・評価と感想

スージー・ウォンの世界
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スージー・ウォンの世界
1960年・洋画
4.0

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※このページは2023年4月21日にワンスクリーン編集者により更新されました。

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『スージー・ウォンの世界』はどんな作品?

『スージー・ウォンの世界』は1960年の洋画です。

原題

The World of Suzie Wong

カテゴリー

再生時間

2時間6分

製作国公開年

1960年

日本公開日

1961年1月25日

製作国

イギリス , アメリカ

オリジナル言語

英語

『スージー・ウォンの世界』の感想レビュー・評価

4.01件の評価
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ユーザー サムネイル
changpian2012年12月23日好き
 1960年のイギリス=アメリカ映画。日本では翌年初頭公開。有名な映画だが日本では手軽に見られない状態が続いていた。今回、TSUTAYA限定商品としてオンデマンドで発売されたので、早速入手して見た。  授業でも『慕情』『一攫千金を夢みる男』は使っていたのだが、この有名映画を無視することはできないだろう(最近でもクレイジーケンバンドの曲名や歌詞に使われている)。  仕事を辞め画家を志したウイリア...
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 1960年のイギリス=アメリカ映画。日本では翌年初頭公開。有名な映画だが日本では手軽に見られない状態が続いていた。今回、TSUTAYA限定商品としてオンデマンドで発売されたので、早速入手して見た。  授業でも『慕情』『一攫千金を夢みる男』は使っていたのだが、この有名映画を無視することはできないだろう(最近でもクレイジーケンバンドの曲名や歌詞に使われている)。  仕事を辞め画家を志したウイリアム・ホールデンが(五年前の『慕情』に続き香港に赴いて)ナンシー・クワン演じる香港の娼婦スージー・ウォンに惹かれていくが…、というストーリー。当然、西洋男性の東洋女性に対する欲望の眼差しに沿った設定になっている。だが、ところどころでそのような視線に対する問い直し、あるいは相対化も見られるのも事実で、主人公ウィリアム・ホールデンの真摯な愛情と、単に彼女を遊びの対象にしようとするベンが対比的に描かれている。湾仔は水兵が出入りし、売春が横行する街として描かれる。実際ににその様な状況があったことは否定できないが、ここにもデフォルメが見られる。ただ米軍(+英軍)の香港に残した痕跡を伝える、という点では、単なるオリエンタリズムで片付けられない表象がここにはある。冒頭のフェリー上での「処女」をめぐるやりとり(とその後の種明かし)も、西洋人の固定観念をゆさぶる効果を産んでいる。  ナンシー・クワン演じるスージー・ウォン、魅力的だ。彼女は実際にはスコットランドと中国のハーフだが、ここでは中国人との設定。イギリス留学の経験があり英語も流暢だ。この次の主演作、『フラワー・ドラム・ソング』もぜひDVD化をお願いしたいところである。娼婦仲間として出演しているJacqui Chan(眼鏡をかけたガリガリの女性)、もちろんジャッキー・チェンとは別人だが、検索するとイギリスのモッズ・グループ(あるいはプログレバンド、ジェントル・ジャイアントの前身というべきか)Simon Dupree And The Big SoundのKitesという曲で彼女のパフォーマンスが聴けるという(トリニード出身で、中国系ながら中国語はできなかったようだ)。  細かいことだが、スージーが「ここが香港島よ」と言って着いたところは反対の九龍尖沙咀、ターミナルにも香港九龍と記されている。そこから湾仔に行こうとする主人公、いくらなんでも…。言語については、殆どゼロに近い自分の広東語能力は棚において、とりあえずほとんど英語中心の映画ながら一部娼婦は広東語を話すのだが、多少ぎこちなさを感じた。冒頭のフェリーのシーンでおばさんが話すのは普通話のようだが、よく聞き取れない。絵のモデルをしている間にナンシー・クワンが歌う歌(男の雲が涙を流すというもの)。あれも普通話のようだが何の歌かよくわからず悔しい…。  なんとなくスージーは水上生活者というイメージがあったのだが、実際には山の上に住んでいたという設定。しかしこの映画の中でも水上生活者がオリエンタリズムの視線にさらされていたことも間違いない事実ではある。 [付記]ナンシー・クワンの恋敵を演じるシルヴィア・シムズ、前年にはやはり香港を舞台にした『香港定期船』Ferry to Hong Kongに出演している。香港の俳優、林坤山と喬宏も出演しているとのこと。 もう一点、この『スージー・ウォンの世界』、映画化の前にイギリスで舞台化された際には、董佩佩の「第二春」に英語の歌詞が付けられ、The Ding Dong Songとして周采芹Tsai Chinに歌われた。今でも英語圏で最も有名な中国の歌の一つであるが、映画では使われていない。(その後、葛蘭、レベッカ・パン、さらにはディック・リーもカバーした。)

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