美しい映像や繊細な世界観で人気の高い、スイスの至宝とも呼ばれるダニエル・シュミット監督の自身の少年時代の記憶をもとに作られたスイス、フランス、ドイツ合作のドラマ映画。脚本は監督とマルタン・シュテールの共同執筆となっており、名作「デジャビュ」に次ぐ再タッグとなっている。主演は「はなればなれに」や「家族生活」で知られるサミー・フレイで、主人公の少年役は監督自らがポルトガルのロケ地でスカウトした。

■見どころ
①今は廃墟になった思い出の場所を美しい映像で体感するという、哀愁と切なさに満ちている。
②美しい映像を淡々と見ていく感じが心地よく、何度もリピートしたくなるような映画。
③素晴らしい過去に比べて現在がダメという対比でもなく、全体的に優しい空気感が漂う。

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「英国式庭園殺人事件」「コックと泥棒、その妻と愛人」などで独自の芸術性を発揮し、多くのアーティストに影響を与えたイギリスの映画監督・ピーター・グリーナウェイの作品。動物の死体の腐敗する様子を映し出すことに夢中になる双子の兄弟の物語が展開される。双子に惹かれるヒロイン・アルバを演じたのは、「終電車」「最後の晩餐」で知られるアンドレア・フェレオル。音楽はグリーナウェイ監督の常連であるマイケル・ナイマンが担当した。

■見どころ
①ストーリー展開や登場人物の感情に寄り添ったマイケル・ナイマンの音楽が最高。
②グリーナウェイ監督独特の毒に満ちたブラックなユーモアセンスに不思議と引き込まれる。
③大好きか大嫌いかの二極に分かれる作品。自分がどちらのタイプか見極められるという意味でも楽しい。

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ドイツ作家ギュンター・グラスが1959年に発表した同名小説を基に、ナチス政権樹立前後から終戦までのポーランドを舞台に、大人になることを拒絶し、自ら成長を止めた少年の目を通して見つめた大人の世界を描いている。監督は『テルレスの青春(1966年)』『とどめの一発(1976年)』のフォルカー・シュレンドルフ。本作は第32回カンヌ国際映画祭(1979年)でパルムドールを受賞、第52回アカデミー賞(1980年)では外国語映画賞を受賞している。

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