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公開当時、本国台湾では社会現象をも巻き起こしたオカルトサイコ・スリラー。タイトルの「ダブル・ビジョン」とは、原題「雙瞳」からわかるように一つの瞳に二つの瞳孔を持つ目のこと。そこに中国宗教の1つ、道教に伝わる「5つの地獄」をモチーフとして加えている。香港と台湾、アメリカの合作映画で、ハリウッドからは数々のキャリアを誇るデヴィッド・モースが出演した。不可思議な連続猟奇殺人を追うストーリーから、アジア版『セブン』(1995)とも評されている。

■見どころ
①レオン・カーフェイ演じる刑事とモース演じるFBI捜査官、同じ殺人事件を追う2人の対比が鮮やかで楽しい。
②殺人事件の裏に見えてくる伝説、歴史が古いアジアならではの底知れぬ恐ろしさに思わずゾッとする。
③アジアが舞台のホラー・スリラーならではの後味の悪さ。謎を解き明かすには2回以上の鑑賞がおすすめ。

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台湾ニューシネマを代表する監督、エドワード・ヤンが手がけた家族劇。本作の制作後ヤンはがんを患い、闘病しながら新作に挑んでいたが2007年に死去。本作がヤンの遺作となった。幼い少年ヤンヤンを通して家族の苦悩と愛、そして生と死を描き、カンヌ国際映画祭では監督賞を受賞。国際的に評価された作品だが、ヤンの地元・台湾では2017年に初公開されている。当時の時代背景や社会の側面を芸術的に描く、ヤンの真骨頂ともいえる作品。

■見どころ
①ヤンヤン少年のファミリームービーだと思うと裏切られる、人生の光と影を映し出した家族の映画
②長回しのシーンが特徴的。静かでゆったりしたワンシーンは、まるでリアルな人生のように感じられる
③エドワード・ヤンが映し出す東京や熱海の姿にも注目。見慣れた日本がまるで別世界のように見えるかも

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